大作

観音光

210cm×260cm 平成18年 2006年
再興第91回院展
クロユリのスケッチを求めんと、汗まみれでシャワーもない山小屋にはい登り、見事としか言い様のない白山の高山植物群に魅せられ、下山した金沢の街では、安くておいしいスシ屋程ネタぎれで早々に店仕舞いしてしまうことを知り、そんな事を重ねている内に福井のソバのおいしさ。若狭の人知れぬ漁師町の風情。観光地化したとはいえ、天の橋立の天然美。小浜の羽賀寺国宝十一面観音の白眉。等々。
その昔泰澄上人が現れ、日本人の最も好む十一面観音信仰の礎を築いた事などがわかってくると、自然と歴史とが生んだ華々が欠かすことのならない魅力を発していることに気付かされました。日本のマリア様とも言うべき十一面観音様が人知れず微笑んでいる湖北。石道寺。
かつて井上靖氏や白洲正子氏らが魅せられてやまなかったこの村の少女の様な観音像の素直なおおらかさに洗練の極みを見たのです。


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